豆腐といえば一個100円までの物と思うのが普通である。しかし、少々高くても構わないので本物の「豆腐」を食べたいと常々思っていた。そのために、どこかに行けば豆腐店のことが気になり色々な方に聞いている。
先月あることで長野県阿智村に出かけた。阿智村は昼神温泉で知られており人口もわずか7000名ほどである。伊那谷にあるこの地区は同じ長野県でも北部にある県庁の所在地長野市からはかなり距離もあり、昔から孤立した地区である。温泉の湯は本当に素晴らしく村の中心部にも立派な共同風呂もあり多くの観光客の気持ちを誘っている。その阿智村でコーヒー店を探そうと通りを歩いていたら看板があったのですぐに入った。感じの良い店で「西田圃(にしたんぽ)」という。早速コーヒーを頼みながら散歩の疲れで軽く寝てしまったが20分ほどして年齢のマスターに「お疲れの様子ですね」、と声を掛けられ気が付いた。マスターは古いランプの収集家らしく店内にもたくさん置いてあり、喫茶店のイメージアップをさせている。話が弾んで写真の話になり、村内の記録を撮影した写真家「熊谷元一(くまがいもといち)」さんの話を詳細にしてくれたり、彼の写真集を見せてくれた。私も聞いていた写真家であったが、熊谷さん(現在98歳)が阿智村の出身であったとはこの時初めて知った。
今度は、マスターに「豆腐」のことを聞いてみた。これが大当たりで、ここの客に豆腐屋の主人で毎週金曜日にコーヒーを飲みにやって来る方がいるらしい。その豆腐屋は何と「吉兆」や「宮内庁」にも納品している「豆腐作りの匠」らしい。詳しく聞いて、携帯電話番号も教えて頂いたので、早速、三重に帰る途中で中津川市にあるその豆腐工場に立ち寄った。そこで購入した品物がこの写真である。立派な箱入りで正味800グラムの本物豆腐である。ずっしりと重い。本物豆腐でしか味わえない、何とも言えない舌触りであり、少し固めのプリン感覚とでもいえる食材である。
名古屋地区ではJR高島屋地下の食材売り場でも購入出来るらしい。



